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巣部分の完成へ
コルク+石膏巣と木製巣の連結
出来上がった巣の部品2つを連結します。
例によって、連結後の写真しかございませんが・・・。
こちらです。
コルク+石膏巣の後ろに厚さ3mmの合板を貼り付けて、木製巣の側面にネジ止めしました(写真の角度ではネジ止め部分は見えません)。
コルクと木のつなぎ目部分は、加工精度の低さによる隙間を埋める意味もこめて、シリコンシーラントで接着しています。
木製巣の一番左側の部屋をコルク巣の側面にある通路部分とつながるようにして、それぞれを行き来できるようにしてあります。
巣内をエリア分け
さて、前回の記事(飼育巣の自作その2)、コルク+石膏巣部品の作成の部分で、3つのエリアに分けてあると書きましたが、その理由をご説明いたします。
アリを飼育されてる方はご存知のことでしょうが、飼育巣がコロニーの規模に比べて大きいと、アリたちが全ての部屋を管理しきれずカビが発生したり、あるいは巣内の部屋をゴミ捨て場にしてしまったりという問題が起こり易くなります。
今回の巣は前のコルク巣に比べて3~4倍のキャパがあると思われますので、現在の我がムネアカ家の規模では大きすぎます。
そこで初めは巣内の通路を一部封鎖しておき、コロニーが大きくなる(アリの数が増える)のに合わせて段階的に封鎖を解除することでそういった問題を回避する構造にしたかったわけです。
で、その封鎖しておく通路をすべて木製巣側にまとめるために、コルク+石膏巣をエリア分けしてエリア間は木製巣側を廻らないと行き来できない構造にしておきました。
全然目新しい発想ではないですね・・・。
最終的にどのようなエリア分けにしたのかを、上の写真を色分けしたものでご説明します。
ご覧いただけば分かると思いますが、4つのエリアに分けました。
a、b、cが封鎖しておく通路です。
エリア1に外(餌場)への出入り口があり、初めはこのエリアだけで生活してもらいます。
アリの数が増えてきたら、通路aを開放すればエリア2を使えるようになり、通路bを開放するとエリア3、最後に通路cを開放すると巣全部を使えるようになります。
前のコルク巣では通路にメラミンスポンジを詰めて封鎖し、アリが自分達でスポンジを掘って巣を拡張できるようにしましたが、今回は私の判断で拡張できる方式をとりたいと考えております(正しい判断ができるかは未知数ですが・・・)。
前面の透明板を付け、巣部分は完成
最後に巣の前面に透明のポリカーボネイト板を取り付けて、巣部分の完成です。(写真ではまだポリカ板の保護シートをはがしていません)
コルク+石膏巣のほうは、裏の合板から最前面のポリカ板まで貫通穴を開け、ステンレスのネジとナット・ゴムワッシャーを使って留めました。
木製巣側はステンレスの木ネジで木に直接留めています。
コルク+石膏巣の前面ポリカ板右下部分に穴あけして、出入り口を追加しました。
2箇所の出入り口外側にコルク板の端切れで作ったスロープを接着して付けてあります。
石膏の下部分が左に飛び出していたのは、こういうわけです。市販(国内ではあまり売られていませんが)のアクリル製アリ飼育ケースでよく見かける簡易自動給水システムをパクり参考にしました。
ダイソーで見つけた、直径約25mm×長さ約120mmの試験管に水を入れスポンジでフタをしてさかさまに石膏の上に立てることで、石膏に水がしみ込んでいきます。
石膏に充分に水がしみ込むと自然に給水が止まり、それ以降は乾燥等で石膏から失われた分の水を自動的に給水してくれるという優れものです。
写真はメラミンスポンジを使用していますが、テストの結果、市販のアクリル巣で使われている(と思われる)PVAスポンジの方がよさそうです。メラミンスポンジはPVAスポンジより密でないからだと思いますが、水の供給が少し過多になるような気がします。
エリア分けのための通路は、ポリカ板の該当部分にミニルーターでスリット穴を開け、厚さ1mmの塩ビ板を切って作ったパーツを差し込むことで封鎖しました。
開通させるときは塩ビ板を引っこ抜くだけです。スリット穴は残りますが、おそらく問題ないはずです。気に入らなければアリ達が何かで埋めるでしょう。
仕上げセッティング・デコレーション
飼育ケースの最も重要な巣が完成しましたので、最終仕上げです。
巣は水槽内に置くだけなのですが、置いてみたところ、水槽底面のガラス同士を接着してあるシリコンが思いのほか出っ張っており(およそ3~4mm)、段差で巣がグラグラします。
そこで2mm厚の塩ビ板をシリコンの出っ張りを避けるサイズに切って2枚張り合わせたもの(4mm厚)を水槽内底面に敷くことにしました。
その塩ビ板に人工芝、砂利、砂をシリコンシーラントで(巣を置く部分は避けて)貼ってデコレーションしてから底面に敷き、巣を置きます。
巣をピッタリ避けてデコるのは無理なので、わざと数ミリ隙間を開けておいて、巣を置いてから隙間を砂利で埋めています。(これは接着していません)
巣には、木製部分の左にできる隙間を埋めるような感じで、100均の人工植物をネジ等で取り付けてみました。
デコレーションは「アント☆だいありぃ」のシン・ハンさんがYouTubeにアップされている動画を参考にさせていただきました。(参考動画は記事の最後に埋め込んでおきます)
砂糖水等の餌が直接床面にこぼれると掃除が大変そうなので、爬虫類の餌皿(スドー レプティボウル2 MF)を置いて、その皿に餌を置くことにします。
この餌皿には、商品タグを付けるためだと思いますが、穴が1ヶ所開いていましたのでそこに人工植物を差し込んで立ててみました。
そしてフタをして完成です。
正面からの写真。
右側面からの写真。
この新しい飼育巣を自作しようと決意し、構想から完成までおおよそ1ヶ月かかりました。もちろん巣の作成にかかりっきりだったわけではありませんが・・・。
大変ではありましたが、それ以上に全ての工程が楽しかったと思いました。
実はすでにムネアカオオアリ達は引越しを終え、新居で生活しております。
なるべく近いうちに新飼育巣の使用感やムネアカ家の新生活をご紹介できるよう、努力したい所存です。
最後に、とても参考になったシン・ハンさんの動画です。
コメント
たくさん研究されて
とても素晴らしい巣が
出来上がりましたね
連結せずに
一つの箱(水槽)の中に
すべての機能が入っていて
凄いと思いました
記事を読んで
わたしも制作意欲が沸き上がってきました
今後参考にさせてもらいます
by ありんこ 2019-01-16 21:46
ありんこさん、コメありがとうございます。
また、お返事が遅くなりすみません。
なんとか形になった新しい巣ですが、実際に使用してみるとやはり色々と問題も出てきています。
その辺も記事にしていきたいと思ってはいるのですが・・・。
ホント遅筆で申し訳ありません。
by 江戸井 康宏 2019-02-18 17:41