蟻を飼う~ムネアカオオアリ飼育ブログ

蟻飼育初心者のムネアカオオアリ飼育奮戦日記

コルク巣に切り替え(2017/08/11)

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自作のコルク巣に引越し

写真を撮っていなかったのですが、ついに女王蟻もチューブに移動してしまいました。
いろいろと思案した結果、コルク巣に切り替えることにしました。

引越しはもう大変でした。写真を撮る余裕なんかありません。
どうやったかを簡単にご説明しますと、石膏巣からチューブ(蟻たちが中にいる)をそっとはずし、コルク巣のチューブに連結して、どうにかこうにかコルク巣に移動してもらいました。
言葉で説明するとただそれだけで非常に単純なんですが、蟻・卵・幼虫・繭をつぶさないように細心の注意を払いつつ、逃げられないようにすばやく行うという、とても困難なミッションでした。

で、どうにかこうにか引越し完了。
コルク巣に引越し
全員無事です。が、かなり強引ともいえる引越しでしたので、蟻たちが落ち着くまでスクリーンをおろしてそっとしておきます。

しばらくして働き蟻が1匹、餌を探しにやってきました。
ワーカーが餌場に来た
だいぶ落ち着いてきたのでしょう。これで一安心です。
働き蟻の数は11匹になっていることが確認できました。

なぜ石膏巣からコルク巣に切り替えたのか

蟻たちが餌場への通路であるビニールチューブ内に移動してしまったことを発端に、石膏巣からコルク巣に切り替えることにしたのですが、どうしてそうしたのか、私なりに考えたことを書きたいと思います。

このコルク巣ですが、今回の「チューブへ移動事件」がおきてからあわてて作ったものではありません。
初期段階のタッパー巣から石膏巣に引越しさせた直後に製作しました。今回の件が無くてもいずれはコルク巣に切り替えるつもりでした。
ムネアカオオアリは主に枯れ木や朽木に営巣する蟻だから、石膏より木材由来の素材でできた巣のほうがより安心してくれるのではないかという、言ってみれば私の勝手な仮説がまずひとつめの理由です。
材料にコルクを選択したのは、加工がしやすいからというだけの実に単純な理由からで、他に何の根拠もありません。

そしてもうひとつの理由です。
これもあくまでも私の勝手な仮説なのですが、「チューブへ移動事件」は巣内の湿度が高すぎて起こったのではないかと考えました。蟻たちは高すぎる湿度を嫌ってチューブに避難したのではないかと。

ネット上で蟻を飼育している方たちのブログやサイトを拝見すると、ムネアカオオアリが餌場やチューブなどに引っ越してしまうという事例が少なからず見られます。クロオオアリやクロヤマアリの場合はあまりそういう事例を見た記憶がありません(私の勉強不足かもしれませんが)。これは、土中営巣のクロオオアリやクロヤマアリなどに比べて、ムネアカオオアリは多湿を好まないからではないかと考えたのです。
しかし、これに関してはネットで見る限り意見は真っ二つです。逆にムネアカオオアリのほうが多湿を好むという方もいらっしゃいますし、飲み水さえ切らさなければ巣内は加湿する必要はないという方もいらっしゃいます。
どちらが正解なのかは分かりませんし、たった2ヶ月弱の飼育経験で判断するのもどうかとは思うのですが、私としてはひとまず「多湿を好まない」との説に立ってやってみようと思った次第です。

さて、ムネアカオオアリは多湿を好まないとして、なぜ石膏巣からコルク巣なのかです。
自作の石膏巣の記事で「石膏巣はムネアカカオオアリには適さないと判断した」と書きました。正直なところこれは適切な表現ではなかったと思います。「石膏巣は私のようなスキルの低い者がムネアカオオアリを飼育するには、適切な湿度管理が難しいのではないだろうかと思った」というほうがより正確だったと思います。
石膏は保湿力が高く、かなりの水分を吸収します。そのため、私レベルでは必要以上の加水をしてしまう可能性が高いと思うのです。
また石膏にしみ込んだ水分は、たとえ一部分に給水したとしても、徐々に全体に回っていってるように感じられました。そのため加水しすぎた場合に、やがて巣の全体が湿度過多状態になってしまい蟻たちの逃げ場がなくなってしまうのではないかと考えました。
私には常に適切な水分量が分かるわけも無く、かといって全く加湿せずに飲み水だけで飼育するのもなんとなく怖い気がするので、石膏巣の使用を取り止めたということです。

コルク巣以上のような理由で、蟻たちにはコルク巣で生活してもらっています。蟻たちがどう思っているかは分かりませんが、私としては管理しやすいと感じています。
水分は巣の右上のスポンジ部分からあふれない程度に加えるようにしています。だいたい1ヶ月から1ヶ月半に一度、5cc~10ccを給水する感じです。スポンジの下の部分の濡れ具合が見えるので、それで給水量を調整しています。
おそらくですが、巣の中の湿度はかなり低めなのではないかと思います。けっこう温度変化の大きい場所で飼育(それはそれで問題ですが)していますが、巣の前面が結露することはほぼありません。ごくまれにスポンジの部分だけ若干結露する程度です。
その代わりと言うのもなんですが、餌場の飲み水は絶対に切らさないようにしています。毎日何度も水を飲んでいるのを見るので、結構な量を飲んでいるんじゃないかと思います。給水用スポンジから水を飲んでいるような場面もたまに見かけます。

現在もこのコルク巣で飼育していますが、蟻たちは見る限り元気にしていると思います。
昨日(2018年3月22日)、越冬幼虫の1匹が繭になりました。他の越冬幼虫たちもどんどん大きくなっています。女王蟻の産卵も始まっており、正確には数えられませんが卵は20個以上あるように見えます。
暖房が効いている部屋での飼育ですので、活動開始が早すぎるのが心配ではありますが、今のところ順調なのではないかと考えています。

長くなってしまいましたが、コルク巣に切り替えでした。

江戸井 康宏

コメント

  • コルク巣にした理由が
    わかりやすく書いてあって
    なるほどなーと思いました

    そんな私は
    「ムネアカオオアリは多湿を好む」
    派です( *´︶`*)
    私もどうしてその考えに行き着いたのかを
    今度ブログに書いてみようかと思います

    by ありんこ 2018-03-23 21:41

  • ありんこさん、お越しいただきありがとうございます。
    文章を纏めるのが下手で、無駄に長くなってしまいました。

    「多湿を好む派」の方の意見は非常に興味があります。
    実は最近、考えが少し変わってきていまして・・・。
    それについても今度書こうと思っています。

    ありんこさんのブログ楽しみにしています。

    by 江戸井 康宏 2018-03-24 11:08

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